リクルートで運用していたヨミ表を作ってみた。しかし…。

ヨミ表ドットコム_ヨミ表のエクセルダウンロード お知らせ
ヨミ表ドットコム_ヨミ表のエクセルダウンロード

今まで、ヨミ表の構造や運用の仕方について色々と記事を書いてきました。
そんな中、「具体的なものを見てみたい」「簡易版でいいからまずは使ってみたい」というお声をいただいたので、私がリクルートにいた頃使っていたものを思い出しながらエクセル・スプレッドシートで作ってみました。
当時は、リクルートでもシステム化されておらず、エクセル運用をしていました(私のいた部署では)。

作ってみて改めて、ヨミ表の効果を最大限に享受する為には、エクセルやスプレッドシートではなく、システム化する必要があると感じました。

自分で作っておいてなんですが、下記にエクセルでのヨミ表の不便な点、実現できないことを書いてみます。

出先からの更新性が悪い

ヨミ表の運用においての肝どころとして、進捗状況の即時反映ということが大事という話を何度かしてきました。
エクセル等でヨミ表を運用した際の最大の問題はこの更新性の悪さにあります。
エクセル入力をする為には、PCを出さなければならないですし、出先からの移動中にその作業をするにはなかなか気が進まなくなります。会社に帰ってやろうという後回しがそのうち明日やろうとなって更新性が著しく悪くなっていきます。こうなってはヨミ表にとって一番大切な「データが最新の状態になっていること」が担保されなくなってしまい、ヨミ会が効果的な場となりません。これは私がリクルートにいた時も何名かの営業担当で起きており、決して珍しい事象とは言えません。

同時編集が難しい

複数の営業担当がヨミ表を使う場合、同じ時間に更新することもあるでしょう。エクセルやスプレッドシートの「共有」を使って同時編集することは可能ですが、それぞれの営業担当がそれぞれの作業をしている中で、人のヨミを上書きしてしまったり、人が編集している中フィルタのソートで順番を変えたりなど、本人たちは気づかない中で、ヨミ表を壊してしまうこともよくあります。(これもリクルート時代よくありました。。。)

計上と受注の目標に対する進捗をそれぞれで見ることができない

営業の多くは受注してから納品まである程度のタイムラグがある。
会社としては、納品するタイミングで計上となる為、この計上タイミングでの目標を追いかけることとなる。経営や企画側の人間はこちらの数字の進捗をウォッチングしていく。
一方、営業担当側は、受注しない限り納品はないので、受注をまずは追いかける。営業マネージャーもマネジメントをする際は、この受注に対する進捗を見ます。
受注から納品までのタイムラグがその会社の目標の期間を跨ぐケース(四半期目標の会社で6月に受注⇨7月に納品するケースなど)が混在する場合、1つの商談をどちらの期で見るべきなのか問題が発生してしまいます。
答えはシンプルで「それぞれの部署が必要な方で見る」なのですが、それをエクセルの1つのシートで運用しようとするとかなり無理がでてきます。複数のシートに計算式を用いて反映するか、フィルタを使って見るかのどちらかになると思います。ただ、そうなると使い勝手は良いとは言い切れない上に、先の同時編集でシートが壊れる問題へと繋がる恐れが出てきてしまいます。

案件の一覧が全体しかなく、個人ごとの案件一覧ページがなく見づらい

こちらも複数のシートを駆使すれば解決はするのですが、そもそもファイルが重たくなってしまいます。また、人ごとに比べて見るということがなかなかエクセルだと難しくなってしまいます。

目標達成の為に、どの案件を優先するのかが見づらい

目標達成のために、ヨミの確度が高いものを確実に決めるということから始めたいのですが、案件は入れた順番で表示されます。商談が進捗し、ヨミの確度が高くなった場合、一覧の順番を入れ替えればいいのですが、手作業ですとどうしてもミスが起きてしまします。また、こちらにも同時編集問題がつきまとってしまいます。

更新したら過去のヨミ表が残らず、蓄積データとして貯まらない

最終的に受注に至ったとしても、とあるフェーズにおいて長期間商談が前に進まなかったり、後戻りしたりなど商談の結果ではなくプロセスを振り返ることも重要です。
エクセルの場合、このヨミが最初はどう読まれており、最終的にどうなったのかを見る為には、タイミングごとのファイルを別に残しておく必要がでてきます。
システム化しておくと、これらの更新履歴は全て保存されているので、過去の商談を振り返り次に活かすということが容易にできるようになります。

先のヨミを入れる為には複数のシートを使わないといけない

できる営業担当の営業行動として、当期の目標における営業活動だけでなく、先の目標期に対しての行動を既に始めています。
ただし、その行動をヨミ表に反映する為には、複数のシートを行き来する必要がでてきてしまいます。最悪のケースは、会社側が用意するヨミ表が当期の物だけというケースです。そうなると、この営業担当は長い期間をかけて営業活動をしている中で、途中からヨミを入れ出すということになってしまいます。

最低限のヨミ表の機能を使う為にエクセルやスプレッドシートを用いてヨミ表を作ることは可能ですが、作ってみて改めてその不便さや効果を最大限に発揮しているとは言えないと感じました。ヨミ表ドットコムのヨミ表は上記に挙げた問題の全てを解決しているヨミシステムですので、ぜひお使いください!