顧客に対する提案にしろ、自分の営業の改善をするにしろ、「今何が起きていて(現状把握)」、「何が問題で(問題の特定)」、「その中で何に対して打ち手を打つのか(課題設定)」というステップを踏むことになるでしょう。
そうした際に、課題設定を間違えると、せっかくの努力したのになかなか成果に結びつかないということが起きてしまいます。
では、どうすれば、筋のいい課題を設定できるのでしょうか。
まずは、そのファーストステップとも言える「因数分解」の考え方を見ていきましょう。
事象を分解して整理をしてみる
例えば、店の売上が減少しているとしましょう。
そうした際に、なぜ売上が下がっているのかを因数分解して原因究明をしていくことになります。
売上 = 顧客数 × 顧客単価
売上は上記の式に因数分解することができます。
売上が減少している要因として、顧客数が減っているのか、顧客単価が下がっているのかのどちらが原因なのかによって打ち手は当然変わってきます。
さらに、業種によっては、顧客単価を「販売単価」と「購入数」とで分解してもいいですし、
顧客数も「新規顧客」と「リピート顧客」に分解することもあるでしょう。
業種などによって、何をどこまで分解するのかが変わってくるので、どこまで因数分解をすればいいのかということを一概に言うことはできませんが、まずは「因数分解をして考えてみるという癖」をつけてみるだけで、とにかくがむしゃらにやってみるということの脱却にはなるでしょう。
いい営業担当は自分の成果を因数分解して考えている
成果を出している営業担当は自分の営業を因数分解して考えている人が多いです。
例えば、
受注数 = 訪問数 × 受注率
のように捉え、自分の成果を上げるために、何をどの程度改善すれば更に成果が上がるのかを考えています。つまりは、努力をするポイントを外さないので、努力が成果に結びつきやすくなるわけです。
業種によって合う合わないもありますが、もっと分解してみると、
顧客売上 = 受注数(商談数(リード顧客数 × 商談化率)× 受注率)× 受注単価
こんな分解の仕方もあります。
自分の成果を上げるにしろ、顧客の課題を解決するにせよ、何を(どの指標を)、どれぐらい改善させることができるのかで結果は変わってきます。この何をを間違えると、努力と成果とが連動してこなくなるので、因数分解をして考える癖をつけることから始めてみてはいかがでしょう。
慣れてくると、問題にぶち当たった時に、瞬時に因数分解ができるようになります。
千里の道も一歩から。コツコツ頑張っていきましょう。では、また。