ヨミ会の実施方法

yomihyo_ヨミ会の実施方法 その1 ヨミ表の運用方法
yomihyo_ヨミ会の実施方法 その1

ヨミ表は、業績目標を達成する為に、目標数字・達成までの残数字・進行中の商談案件などが一覧で把握できるツールであることをこれまで述べてきた。では、これを使ってどうマネジメントをすればいいのでしょうか。

ヨミ会とは

ヨミ表を使いながら、目標達成までの道筋をマネージャーと営業メンバーとで確認・ブラッシュアップをするミーティングをヨミ会と言います。
ヨミ会はマネージャーと営業メンバーが1対1でやるケースとチームやグループなどの単位でやるケースとがあります
今回は1対1でやるやり方を見てみましょう。

1対1で行うヨミ会

まず最初に目標から既に受注をしている数字と、受注まで至ってはないが、書類の入手待ちなど商談としては完了しており、確実に受注になる商談(着地に読めるもの)を引き残数字を確認する。
これが期末までにこの営業担当が追いかけなければならない数字と言えます。
未受注だが着地に読めるものは、時間の有効活用の面から論点にしなくてよい。

ここから残数字を達成する為に、ヨミの確度が高いもの(ステータスが進んでいるもの)から順に、現在の商談状況・そのステータスに留まっている理由と商談を前に進める次のアクション・スケジュールなどを確認します。

営業期間の時期(期初・期中・期末近くなど)にもよるが、Bヨミ(最終交渉)でこの残数字までが見えていると非常に気持ち的にも楽になるのだが、Bヨミでは足りない場合は、次のCヨミ(意思決定者との価値合意)に移る。当然のことながらCヨミは、Bヨミに比べ、乗り越える障壁が高く時間もかかる。その為、どのように受注に至るのかの道筋をスケジュールの確認が目標達成への肝となります。

期末近くになって、Cヨミ(意思決定者との価値合意)やDヨミ(先方担当者との価値合意)なども含めないと、残数字以上にならない状況になると、目標達成は非常に厳しいと言わざるを得なくなる。その為、期初の段階でまだ商談のステータスがEヨミ(課題の特定と合意)、Fヨミ(初回見極め)も含めて、どのように商談を進め、いつまでに受注するイメージなのかを詰めておくことが、目標達成に向けてはとても重要となります。

当期の業績を達成するために、
1.目標から受注済み・着地に読めるものを引いた残数字を出す
2.ヨミの確度が高いもの(ステータスが進んでいるもの)から順に、
 確度を上げる為の行動予定とスケジュールを確認
3.それを確度が低いものまでやる
という流れを説明しました。

期初はこれでいいのだが、期末が近づくにつれ、今存在する商談だけでは残数が作れないということが起きてしまいます。こうなると営業上、目標達成がかなり厳しくなってきます。
こうならない為にはどうすれば良いのでしょうか。

営業目標を達成し続ける為に重要なこと

目標未達成になる営業担当は営業行動そのものが自転車操業になりがちです。
当期の目標に向かって邁進し、次の期になればそれを追いかけている状態になります。

一方、目標達成をし続ける営業担当を見てみると、当然当期の目標を追いかけながらも、次の期の仕込みをもう始めています。

上記の図で言うと、未達成になりがちな営業担当Aは営業期間が3ヶ月なのに対し、達成を続ける営業担当Bは6ヶ月間の時間をかけて営業をしていることになります。
当然長い時間を営業にかけることができている営業Bの方が達成に近づく行動をしてのです。

営業マネージャの思考について

これは営業担当だけに限らず、営業マネージャーも同じと言えます。
期中〜期末になるにつれ、進捗の確認やサポートが当期の商談によりがちになってしまいます。
ヨミ会で重要なのは、当期の目標達成の為の道筋を立てることは当然のこととして、次に向けた仕込みを意識できるかどうかです。

ただ、違う営業期の商談が混ざると数字が見づらくなってしまいます。こうならないように、ボタン一つで営業期を切り替えられるようにヨミ表ドットコムのヨミ表は作っているので、ぜひお使いください。

営業担当個人とマンツーマンで行うヨミ会とは別に、営業組織(グループや課)単位の集団で行うヨミ会も存在します。

組織単位で行うヨミ会について

組織でヨミ会を実施する最大の意義は、営業担当の営業数字見立ての足し上げだけでは組織目標が達成しないことが多いため、誰かの足りない数字を誰かが補い、組織の営業成果を最大化する意識を各メンバーに持ってもらうことにあります。

その為に大切なことは、まずヨミの確認をしている営業担当とマネージャーが1対1の会話にならないように気をつけることです。
営業担当としては、マネージャーに報告をするという意識が働くので、放っておくとマネージャーに向かって発言をする。そうなると他の営業は「自分の順番になったらどう説明しよう」ということに意識が行き、他の営業担当の説明・報告を聞いていないということはしばしば起こります。
これでは本来組織でヨミ会を実施している意味が果たせていません。
「怖い」と言われているマネージャーであればあるほど、こうなってしまう傾向にあります。

組織単位で行うヨミ会でマネージャーが気をつけたいポイント

メンバーが適切な報告をできる環境を作るためにマネージャーはマイナス情報を言いやすい雰囲気作りを意識しなければなりません。
ヨミ会は、あくまで現状を正しく見立て、目標との残額を埋めるために何をするべきかを考える場であって、営業担当を追い込む場ではないことを注意して実施してもらえるといいのではないでしょうか。

ヨミ会を実施するにあたり必要な観点をここまでお話ししてきたが、具体的なヨミ会のアジェンダ案をここでご紹介します。

1.グループ全体の概観の確認
2.当期業績に関する営業担当個人ずつの着地見立てとネクストアクションの確認
3.改めてグループ全体の概観の確認とグループとしての方針
4.次期に向けた営業担当のアクションの確認

グループ全体の概観の確認

まずは、各人がヨミ会までに入力をしているヨミ表を用いて、現状のグループ全体の状況を全員で確認します。
目標金額に対し、現状の受注がいくらあり、着地見立てがどうなっており、達成までの残金額がいくらあるのか。これを確認します。

当期業績に関する営業担当個人ずつの着地見立てとネクストアクションの確認

次に営業担当ごとに各論を詰めていきます。
Aさんの目標、着地見立て、目標までの残数字を確認します。
その残数字を追いかける為に、それぞれの商談をどのように進めていくのかを、ヨミの確度が高い(ステータスが進んでいる)順に確認します。
ここで重要な観点は、受注までのスケジューリングとアクションプランの具体性・妥当性です。
スケジュールに関しては、商談ごとの間が無駄に長すぎたり、逆に詰め過ぎてて実現性が低かったりしては意味がない。本当にそのスケジュールで進行できるのかの観点が大切です。
また、商談がラッキーパンチのように一足飛びにすぐ受注に至るケースは本当に稀であるので、その商談がなぜ進むのか(先方の誰が決済権をもっており、その人の関心ごとは何で、自社に発注する必然性はどこにあるのかなど)を具体性を持って営業担当が見立てているのかを確認していきます。
もちろんこれは、Aさんとマネージャーのみの会話ではなく、他の営業担当がそこに対して意見やアドバイスをすることでグループの知見が集約されるので、マネージャーは営業担当との1対1の会話にならないように留意する必要があります。
Aさんが終われば、次にBさんと順番に行っていきます。

改めてグループ全体の概観の確認とグループとしての方針

全員が終わったところで、改めてグループ全体の状況を確認します。
各論の確認をしている中で、各人の着地の見立てが上下することもよくあります。
それを踏まえて、最新の状況がどうなっているのかを確認することが重要です。
さらに、各人の詳細を確認した中で、全体で言えることがあればここでまとめとして発信します。
例えば、現状の商談を進めていっても目標残額を埋めることができなさそうであれば、「今の商談を追いかけることに加え、新規商談を増やしていこう」などです。

次期に向けた営業担当のアクションの確認

そして最後に、当期だけ意識していれば、先述のように自転車操業的な状態になるので、次の期に向けての商談がどうなっているのかをまたAさんから順に確認します。



以上が具体的なヨミ会のアジェンダと進め方です。

ただ大前提として、ヨミ会開始までにかく営業担当がヨミ表を最新の状態にしていることは必須な行為な為、普段からヨミの進捗があればすぐに更新するという癖付けと、それを可能にする仕組みを導入することがとても重要です。
ぜひ、ヨミ表ドットコムのヨミ表をご活用ください。

クラウドサービスのヨミ表でできること

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