提案行動や受注を決定づける「課題設定力」
顧客から得た多くの情報の中で、何を「課題」と置くのかによって、その後の提案行動や受注そのものが決まると言っても過言ではないです。
「営業力」を構成する力の1つに課題設定力が挙げられるのはその為です。
何を課題と置くのか。これは簡単なようでなかなか難しい。
先日テレビでとある有名なビジネスマンが面白いことを言っていました。
ビジネスの中でも数学的思考が役に立つという話でした。
y=axという式に当てはめた時に、
今起きている問題は、「定数a」と「変数x」に分けることができる。
このaとxが掛け合わさって、結果(業績)というyが得られる。
だが、この定数aというものは、定数なので当然動かない。
しかし、一生懸命この定数aを動かそう(変数にしよう)と努力をして、時間を浪費する人をよく見かける。無駄なことに対し浪費をするのは勿体ない。
という話でした。
顧客の何を解決するのかを見極めることが「課題設定」
これを営業にあてまめると、顧客の問題(理想と現実のGAP)は様々あるが、その問題は定数なのか変数なのかをちゃんと見極め、変数を動かすということを課題としなければ、なかなか芯を食った提案にはなりません。
例えば、「集客に困っている」という顧客に、立地が悪いということを課題設定しても、すぐに立地を変えることは難しい。つまり、立地というものは「定数」と置き、変更可能な問題を課題と置かなければ、商談が先に進むことはありません。
これぐらいシンプルな話だと「そりゃそうだろ」と思うのだが、実際のビジネスでは複雑な問題が複数出てくるので、この「定数」に着目してしまっている営業担当は数多く存在しているのもまた事実です。
また、課題設定で重要になってくるのは、その解決したい問題を「いつまでに、どのような方法で、どのぐらいまで」変化させるのかをちゃんと設定しているかである。
これが打ち手の大きさと連動するので、商談の大小や自社で取り組む理由と直結することを忘れてはならない。
課題設定は「何を・いつまでに・どうやって・どのくらい」という4点セットをぜひ覚えておいて欲しい。